ホテルバーテンダーの仕事内容や年収は?街中のバーとは何が違うの?

ホテルにバーがあるだけでも格の高いホテルであることは間違いありませんが、そこに一流のバーテンダーがいれば更にホテルの評価を上げることができるでしょう。
そんなホテルバーテンダーについて仕事内容や、なるために必要なこと、気になる年収や、キャリアまで紹介していきます。

記事の目的
ホテルバーテンダーという職種について理解を深める

1.ホテルバーテンダーとは

一般的にバーテンダーはホテル内に設置されているバーで働くホテルバーテンダーと、街中にあるバーのバーテンダーに分けられます。仕事内容に関しては大きな違いはありませんが、バーが併設されているホテルはある程度ハイクラスなホテルであることが多いため社長や役員、実業家など客層がハイクラスなのも特徴です。そのため、高い技術力や高い接客能力が求められます。

2.ホテルバーテンダー仕事内容

一度バーテンダーという職種に憧れたという人も多いかと思います。しかし、バーテンダーの求人数はあまり多くないため、あまり仕事内容を詳しく知る機会がありません。具体的なバーテンダーの仕事内容について解説します。

お酒の提供

お酒の提供はバーテンダーとして最も重要な仕事で、数百種類あると言われるお酒を組み合わせ数千種類にも及ぶメニューの中から、お客様の好みや気分に合わせて絶妙なバランスで配合しカクテルを作って提供します。
作り方も、シェイク、ビルド、フロート、ブレンド、ステアなど様々です。それぞれの、お酒の特徴や作り方の特徴を記憶し、使い分ける必要があります。

接客対応

バーテンダーはただお客様にお酒を提供するだけではなく、バーテンダーと会話がしたいお客様や、静かにお酒が飲みたい人など様々な理由でお店に来ます。その空気感を感じ、そのお客様にあった対応をする気配りが必要になります。
お客様と会話をするテクニックはもちろん、お客様の顔や名前を覚え次回来店時にもいい対応ができるように備える必要があります。レストランとは違い、利用者の顔が決まっていることがほとんどであるバーでは顔と好みのお酒を覚えておくことは店の売り上げや評判に大きな影響を及ぼします。どんなお客様とも会話をするために失礼のない接客マナーと、豊富な話題が必要とされます。

仕入れ、仕込み

バーテンダーの仕事は、営業中だけではありません。開店前の仕入れ、仕込みが営業中にスムーズに仕事ができるかに大きく関係します。バーによっては簡単なおつまみを作る場合もあります。
常連のお客様からの予約などが事前にわかっている場合には、そのお客様がいつも頼むものなどをスムーズに提供できるように予め準備をしておき、よりお客様に喜んでもらえる工夫をします。

3.ホテルバーテンダーの魅力

ここまでバーテンダーの仕事内容について解説しました。バーテンダーは専門的な職業ですが、あくまでレストランスタッフの一員として採用されることが多いです。しかし、レストランスタッフとは全く異なる魅力が多くあります。バーテンダーとして働く魅力はどのようなものがあるのでしょうか?詳しく解説します!

お客様の反応を直接確認することができる

自分が作ったカクテルをお客様が目の前で飲み、その反応を確認することができます。

お客様に美味しいなどの言葉をその場でもらえることも一つのやりがいです。

また、お客様の好みと違った場合でもその反応を確認して自分の学びにすることができます。

たくさんのお客様と出会える

バーやラウンジは様々な人が訪れます。年齢、目的、職業が異なる様々な人が訪れるため多くの出会いがあります。

そんな様々なお客様との会話などから、自分の知識を増やし様々な分野において知見を広げることができます。

オリジナルレシピの開発

バーテンダーは数百種類のお酒の味や種類や数千のレシピを覚え、多くのお酒の知識を得た上で自らオリジナルレシピを考えカクテル作りを行うことも可能です。

オリジナルカクテルをお客様に飲んでいただける喜びは大きいでしょう。

4.ホテルバーテンダー仕事の大変さ

ホテルバーは街中のバーよりも料金が高めに設定されており、その内訳としてサービス料が上乗せされていることが一般的です。そのため丁寧な対応や高い技術力が求められます。

また、ホテルバーは街中のバーと違い新規客が多いという点も挙げられます。ホテルを宿泊利用しているお客様が利用する場合が多いため、新規のお客様が多くなってしまいます。そのため新規のお客様に良い印象を持ってもらわなくてはホテル全体の評価に関わるでしょう。

5.ホテルバーテンダーになる方法

ホテルバーテンダーには大きく分けて専門学校でお酒の知識を学びホテルに就職する方法と未経験の状態でホテルのバーに就職し、下積みする2種類が存在します。

まず前者についてですが、バーテンダーに特化した専門学校は残念ながらありません。おススメなのはホテルやサービスに関する専門学校に設置されているバーテンダーのコースに参加することです。学校で学び就職する最大のメリットは充実したサポート体制です。バーテンダーに関する様々な知識を教えてくれるほか、就職先を紹介してくれる学校がほとんどなので、必死に探す必要がありません。

しかし、学校で学ぶことの多くは働くなかで十分習得できる知識です。バーテンダーとして働きたい場所に目星があるのであれば現場に飛び込み、下積みする中で技術を学んでいく方法が良いと思います。

6.ホテルバーテンダーになるために必要な資格

ホテルバーテンダーになるために取得しないといけない国家資格はありません。しかし、民間資格はいくつかあり、ホテル(特にラグジュアリーホテル)によっては必要になる場合があるのでホテルの募集要項を確認することが必要です。

一例として日本バーテンダー協会がの「NBA認定バーテンダー」や一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会の「HBAバーテンダー」がああり、この資格を以てバーテンダーに関する基礎知識があることを証明することができます。

7.ホテルバーテンダーになるために必要なスキル

お酒の知識

カクテルのレシピや、その材料となるお酒の知識はバーテンダーとして働く上で必須の知識です。その知識は専門学校で学んだり独学で学ぶことができます。 一部ではバーテンダーを対象とした勉強会なども開催されているそうです。

知識に関して、実際に働いてみてから知る情報も多くあります。そのため、働きながらも日々レベルアップのために努力する必要があります。

オリジナリティ

前述したようにバーテンダーはオリジナルレシピを作ることがあります。数百あるお酒の中で自分で組み合わせや分量を考え、自分の美味しいと思う組み合わせを想像力を膨らませてオリジナルレシピを作ります。

他では楽しめない自分だけのメニューを作ることができたら、自分の常連のお客様を増やすことができます。

コミュニケーション能力

お客様と会話することはバーテンダーの中でもかなり重要な仕事です。

バーテンダーと会話をしながら楽しくお酒が飲みたいお客様も少なくなくお客様との会話やコミュニケーションはお客様に喜んでいただくためにも必要です。その日のお客様の気分を理解して話を聞いたり、時にはお客様を励ますこともあるでしょう。そういったコミュニケーション能力は必ず必要になります。

体力

バーテンダーの仕事は、基本立ち仕事で業務時間も基本夕方〜深夜です。そのため生活は昼夜逆転してしまうことは避けられません。また、お客さんとのコミュニケーションの中で一緒にお酒を飲むことを誘われたり、仕事中にお酒を飲むタイミングもあるため、かなり体力を消費する仕事です。そのため夜でも働ける体力は必須です。

お酒に強い

バーテンダーはお酒好きな人が向いています。当たり前かもしれませんが、バーテンダーはお酒を飲むタイミングが多くあり、勉強のために飲む、メニュー開発のために飲む、お付き合いでお客様と一緒に飲むなどお酒を飲むタイミングが多くあります。お酒が好きであればその過程も楽しめる仕事です。

8.ホテルバーテンダーの特徴について

ここまでバーテンダー全般についての仕事内容や魅力について紹介しました。ではホテルバーテンダーと個人経営のバーテンダーではどのような違いがあるのでしょうか?街中のバーテンダーとは違う点をいくつか紹介します。

客層がハイクラス

バーラウンジを持つホテルは、一定の格式を有していることがほとんどであり、そこを利用するお客さんもそれに伴い一定のハイクラスであるので普段の生活ではなかなか会うことのできない一流企業の社長や役員、有名人、海外セレブなどのすごい肩書きの人と会うことができます。

求められる対応レベルがハイレベル

前述しているようにホテルバーには普段の生活ではなかなか会うことのできないクラスの方々を相手に接客することができる反面それに見合った接客をする必要があり、ハイレベルな接客スキルや、丁寧な言葉遣いが街中のバーよりも多く必要になります。

初任給が高め

ホテルバーはホテル内にあるため、ホテルバーテンダーもホテルの立派なスタッフ(ホテリエ)であるため給与携帯もホテルに準ずる形で支給されます。

一般的なバーテンダーの初任給よりも、ホテルバーテンダーの初任給の方が高額なケースが多く、バーやラウンジを有しているホテルは高級ホテルである場合が多いため、休暇制度や、ホテル独自の充実した福利厚生なども安定しています。

9.ホテルバーテンダーに向いている人

コミュニケーションをとることが好きな人

人と話すことが得意な人や、様々な人と関わることが好きな人は働きやすい環境であると言えます。前述しているように、バーテンダーは会話をすることが必要になる仕事なのでコミュニケーションが得意な人が向いている職業だと言えます。

昼夜逆転の生活ができる人

バーは基本夜が仕事のメイン時間であるため仕事の開始時間は夕方で仕事の終了時間は深夜であるので昼夜逆転の生活になってしまうことは免れません。そのため昼夜逆転が苦手な方や、深夜まで動き続けることが苦手な方には負担が大きいです。

お酒が好きな人

バーテンダーはお酒を扱う仕事であり、お酒に関する勉強や新メニューの研究などお酒に対する興味関心があれば、勉強や研究を苦に感じることなく楽しく仕事をすることができます。

また、仕事中お客様にお酒をご馳走してもらいお客様とお酒を飲む機会にも、お酒を飲むことを苦に思わず楽しくお客様との仕事を楽しめるでしょう。

10.ホテルバーテンダーの年収

ホテルバーテンダーの年収の相場は250〜500万円前後でそこに正社員であればボーナスなどがプラスされます。

相場が250万円も差があるのには理由があり、正社員・契約社員・アルバイトなどの雇用携帯の違いはもちろんホテルの格の違いも影響します。しかし、一番収入に影響するのはバーテンダー自身の経験や技量で、ヘッドハンティングなどでホテル業界に入った場合には収入が多くなる傾向があります。個人の技術を磨き、適切に評価される場所に居れば「あの人が作るお酒が飲みたい」と思われる事が増え、バーテンダーとしての市場価値が大きく上がります。

比較的給料が安い職業と言われるバーテンダーですが、ホテルで働くバーテンダーは街中のバーで働くバーテンダーより収入が多い傾向にあります。

11.ホテルバーテンダーのキャリア

多くのバーテンダーは、独立し自分のバーを持つことを一つの夢にしています。

独立すれば自分の理想のお店を作ることができ、さらに経営者となれば高い収入を得られる可能性も大いにあります。

バーは他の飲食業態に比べ開業資金が少なく、開業しやすいです。しかし、開業しやすいという面においてはライバルも多いという面もあります。そのため、一流ホテルなどで技術を付ければバーの売りにすることができます。

12.まとめ

ホテルバーテンダーの仕事は昼夜逆転し、お酒も多く飲む仕事でありデメリットが多く見えてしまいがちですが、夜働くことが得意でお酒が好きな人であればとても楽しめる仕事です。また、将来何かしらで自分のお店を持ちたいと考えている人にとってもバーは開業の敷居が低く、夢を叶えられるチャンスが大きいことも一つの特徴です。普段は会えないような有名人やVIPの方と会話をするチャンスもあり、バーテンダーでしか経験できないことも多くある魅力的な仕事です。in the HOTELでは、様々な職種の求人を掲載しています。