OTA(オンライン旅行代理店)とは?意味や有名なOTA、利用者を紹介!

この記事では、旅行・宿泊業界で働くスタッフに向けて、OTAの意味やOTAの種類、注意点などの基礎情報を紹介します。

記事の目的
OTAに詳しくなる。

OTAの意味

OTA(オンライン旅行代理店)とは、インターネットを通じて旅行関連サービスを提供する企業のことです。従来の旅行代理店が対面で行っていたサービスをオンラインで提供することが特徴で、ユーザーは自宅にいながらにして航空券、宿泊施設、レンタカー、ツアーなど様々な旅行関連商品を簡単に検索し、比較し、予約することができます。OTAを利用することで、旅行の計画が非常に便利になり、多くの時間と労力を節約することが可能です。

有名なOTAの例と特徴

国内外にはさまざまなOTAが存在します。各OTAによって利用する層や得意とする分野が異なっているので紹介します。

じゃらん

リクルートが運営するOTAです。日本国内で最もアクセスが多いOTAです。ホテルのほかにレンタカーや飛行機、新幹線などを一括予約できる点で多くの支持を集めています。海外のOTAだと、レンタカーや航空券は一緒に取ることができても、新幹線は扱っていないことが多いです。旅行に新幹線を使うことが多い日本人にとって、じゃらんは便利に予約できるOTAとして多くの日本人が使用しています。

Expedia

Expediaは1996年に設立された大手OTAで、航空券、ホテル、レンタカー、クルーズなど多岐にわたる旅行関連サービスを提供しています。世界中の宿泊施設を広く扱っているため、海外からのお客様に人気のOTAです。

Booking.com

Booking.comは特に宿泊施設の予約に強みを持つOTAです。1996年にオランダで設立され、世界中の宿泊施設を取り扱っています。使いやすいインターフェースと豊富なレビュー機能を特徴とし、多くの旅行者に利用されています。こちらもExpedia同様海外からのお客様に人気のOTAです。

Airbnb

Airbnbは2008年に設立された宿泊施設の新しい形態を提供するOTAです。ホテルやリゾートとは異なり、個人が所有する物件を旅行者に提供するプラットフォームを運営しています。ホテル用もより地元の雰囲気を感じたい方やバックパッカーの利用が多く、国内外様々な人が利用しています。

TripAdvisor

TripAdvisorは旅行情報とレビューサイトとしてスタートしましたが、現在ではOTAとしても機能しています。旅行者が他のユーザーのレビューを参考にしながら宿泊施設やアクティビティを予約できる点が特徴です。

利用者別OTA紹介

先ほど紹介したOTA以外にも様々なOTAが存在しています。ここでは様々な客層を得意とするOTAを紹介します。

日本人向け

日本人旅行者は、信頼性が高く、日本語対応が充実しているOTAを好んで利用します。特に人気があるのは以下のOTAです:

じゃらんnet

リクルートが運営するOTAです。日本国内では最もアクセスが多いOTAです。ホテルのほかにレンタカーや飛行機、新幹線などを一括予約できる点で多くの支持を集めています。

楽天トラベル

国内旅行では楽天トラベルが非常に人気です。特に楽天ポイントが貯まる点や、豊富な宿泊施設の選択肢が魅力です。特にセールを頻繁に行うことから、特に宿泊費を抑えたい若い人に人気があります。日本で2番目のアクセス数を誇り、じゃらんと共に日本のOTAを牽引しています。

TripAdvisor

レビュー機能が充実しており、他の旅行者の評価を参考にすることで安心して予約ができます。観光地やレストラン選びに重宝されており、アクセス数はじゃらん、楽天トラベルに続く3位となっています。

海外からの人向け

海外からの旅行者は、世界中で広く利用されているOTAを好んで利用します。多言語対応が充実しており、旅行先の情報を豊富に提供している点が魅力です。以下が人気のOTAです:

Booking.com

日本語を含む40過酷後に対応しているサイトで、世界中で使用されておるOTAです。使いやすいデザインと豊富なレビューが利用者に支持されています。世界中にカスタマーサポートが設置されているのも特徴で、日本にも東京、大阪、札幌、福岡の4箇所にあります。

Expedia

グローバルに展開しているため、多言語対応が充実しており、世界中の旅行者に利用されています。航空券、ホテル、レンタカーなどを一括で予約できる便利さがあります。

Hotels.com

アメリカ発のOTAです。通常OTAでは会員に対して割引を行うことが魅力となりますが、このOTAでは10朴すると1泊無料という制度を取り入れており、独自のサービスを展開しています。

TripAdvisor

こちらは日本人同様海外の方も多く使用しているOTAです。英語で書かれた日本の観光地のレビューが多く、そのままアクティビティやホテルの予約ができることが特徴です。

ファミリー向け

ファミリー層は、広い宿泊施設や特典が充実しているOTAを利用することが多いです。特に以下のOTAが好まれます:

Booking.com

家族向けの部屋や施設のオプションが豊富で、検索フィルターも使いやすいです。ファミリープランや特典も充実しています。

Airbnb

一軒家やアパートメントなど、家族全員が一緒に泊まれる宿泊施設を提供しています。キッチンやリビングルームがある物件が多く、長期滞在をしたい家族に人気です。

富裕層向け

富裕層は、ラグジュアリーな宿泊施設やVIPサービスを提供するOTAを利用します。以下が代表的なOTAです:

一休

yahoo傘下のOTAです。厳選された高級宿泊施設を扱っており、日本人の利用がほとんどです。

Luxury Escapes

高級リゾートやホテルを中心に特別なオファーを提供しています。VIP待遇や特別な体験を求める旅行者に適しています。

Mr & Mrs Smith

世界中のラグジュアリーホテルを厳選して紹介しており、ユニークな宿泊体験を提供しています。特別な旅行を計画する際に人気です。

OTAの活用法

OTAを上手に活用するためのコツをいくつか紹介します。

メルマガの登録

多くのOTAは、予約した旅行者に対して特別なオファーや割引情報をメールニュースレターで配信することができます。このシステムを活用することで、お得な情報をいち早く配信することができます。

レビューの活用

OTAのレビュー機能を活用することで、実際のユーザーの声を参考にすることができます。これにより、ニーズに沿った質の高いサービスを提供できるようになります。

ポイントプログラムの利用

多くのOTAは、利用するたびにポイントが貯まるポイントプログラムや施設を限定したクーポンを提供しています。これを活用することで、より多くの旅行者の取り込みやリピートを実現できるようになります。

セールの活用

OTAは定期的にセールを開催していることが多いです。セール時期を狙って様々なプランを提供することで多くの予約を確保することができます。

OTAを利用する際の注意点

OTAを利用する際には、いくつかの注意点があります。これらを理解しておくことで、よりスムーズに利用することができます。

情報の共有不足

旅行者がOTA経由で予約する場合、施設利用時に必要な個人情報やクレジットカード情報を一度OTAに入力します。その情報を施設側と共有することができれば、チェックインの手間が軽減されます。しかし、OTAはプライバシーの観点から旅行者の個人情報を施設側と共有しないため、旅行者に施設でもう一度個人情報を記入してもらうことが多いです。その点、旅行者に対してわずらわしさを感じさせてしまうことがあるかもしれません。

OTAによってはキャンセルポリシーが見づらい場合がある

OTAによってキャンセルポリシーなどの規約が見づらい場合があります。そのため、サービス利用直前のキャンセル料などでトラブルが発生することも少なくありません。予約後に改めて規約やキャンセルポリシーを丁寧に共有しておくことが重要となります。

頻繁な価格変動

同業他社の様々なサービスがOTAで扱われるようになった結果、柔軟な価格設定が必要となりました。特に宿泊業界では季節やイベント等で適正な値段が大きく変わります。日々の利用状況を頻繁にチェックし、適切な価格やプランを提供することが重要です。

OTAの展望

OTAは今後も進化を続け、旅行者にさらなる利便性を提供することが期待されています。以下に、未来のOTAが提供する可能性のある新機能やサービスをいくつか紹介します。

AIとビッグデータの活用

AI(人工知能)とビッグデータの活用により、OTAはユーザーの嗜好や過去の予約履歴を分析し、旅行者の傾向に合わせた旅行プランを提案することが可能になります。これにより、旅行者は自分に最適な旅行プランを簡単に見つけることができます。

仮想現実(VR)ツアー

仮想現実技術の進化により、旅行者は予約前に宿泊施設や観光地を仮想体験することができるようになります。これにより、実際の体験に近い形で選択を行うことが可能になり、満足度の高い旅行計画を立てることができます。

エコツーリズムの推進

環境意識の高まりに伴い、エコツーリズムが注目されています。未来のOTAは、環境に配慮した旅行プランや自然を感じられるような宿泊施設を紹介するサービスを提供することが期待されます。これにより、旅行者は持続可能な旅行を楽しむことができます。

まとめ

OTA(オンライン旅行代理店)は、旅行者にとって非常に便利なツールであり、旅行の計画を簡単に行うことができます。特に、幅広い選択肢と価格競争、レビュー機能の活用など、多くの利点があります。しかし、多くの裁量がOTAに移ってしまうというデメリットも存在します。OTAを上手に活用し、施設に合ったサービスを選ぶことで、旅行をより快適でお得に楽しむことができます。

さらに、未来のOTAはAIやVR、エコツーリズムなどの新技術を取り入れ、旅行者にさらなる利便性と新しい体験を提供することが期待されています。これからの旅行計画において、OTAの進化に注目し、最先端のサービスを活用していきましょう。