旅行業界ってどんな業界?職種やビジネスモデル、魅力、給料も紹介!

この記事では就活や転職で旅行業界に興味をもった学生や第二新卒の方に向けて、旅行業界の職種、ビジネスモデル、魅力、大変なこと等幅広く解説します。この記事を読むことで旅行業界がどのような業界かについて基礎的な理解ができます。

記事の目的
旅行業界について理解する

1.旅行業界とは

旅行業界は、旅行者に対してさまざまな旅行サービスを提供する産業です。旅行会社や旅行代理店を中心に、ツアーの企画・販売、宿泊施設や交通手段の手配などを行います。旅行業界の活動は、観光業、宿泊業、航空業、交通機関、レジャーサービスなどと密接に関連しています。これらの業界が連携して、旅行者に対してスムーズで楽しい旅行体験を提供することを目指しています。

旅行業界は、世界中の人々が新しい場所を訪れ、文化を体験し、リフレッシュする機会を提供する重要な役割を担っています。また、街の経済を支える主要産業となり、街の雇用の大多数が旅行業界に属している街も少なくありません。

2.旅行業界の職種

旅行業界にはどのような職種があるのかについて解説します。

カウンター営業

カウンター営業は、旅行会社の窓口で直接旅行客に旅行サービスを提案する職業です。主な業務内容は、旅行客の旅行プランの提案や予約手続きのサポート、宿泊先や航空券の手配、旅行先に関する情報提供などです。個々のニーズを把握し、最適な旅行プランを提案するためにはコミュニケーション能力や接客スキルが必要です。また、最新の旅行情報や各地の観光スポットに関する知識も重要です。この職業に就くには、これまでの旅行の経験や知識に加え、旅行会社での経験を積むことが重要となります。

商品開発・企画

商品開発・企画は、旅行者が魅力を感じる旅行パッケージを企画・開発する職業です。マーケティング調査やアンケート結果を基に、旅行先や観光内容、宿泊施設の選定を行い、旅行商品の魅力を最大限引き出します。創造力や分析力、マーケティングの知識などが必要となります。また、旅行を企画するにあたっては、現地調査や下見を行い、企画内容を具体化することが重要となるため、実際に自分で作ったプランで旅行することが多く、旅行好きには夢のような職種と言えそうです。

法人・団体営業

法人・団体営業は、企業や官公庁、学校、宗教法人など、大口のお客様に対して旅行サービスを提供する職業です。主な業務内容は、旅行客のニーズを把握し、最適な旅行プランを提案・販売することです。社員旅行や研修旅行、修学旅行など、大規模な旅行プランを取り扱っています。団体旅行が多くなるため、チャーター便や団体列車の手配など、事前の難しく、時間を要する業務が多くあり、営業力や企画力、マネジメント能力が必要となります。また、継続的に使ってもらうためには長期的に良好な関係を築く必要があり、ニーズを見抜く観察力や良い関係を維持するコミュニケーション能力も求められます。

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添乗員

添乗員は、旅行ツアーに同行し、旅行客を案内・サポートする職業です。主な業務内容は、訪問地の説明やツアー内容の紹介、スケジュール管理、旅行客の安全確保などです。優れたコミュニケーション能力や観察力、柔軟性、旅行に関する知識が必要となります。また、昨今のインバウンド客増加により外国人観光客向けのツアーを開催する旅行会社が多く、このようなツアーに添乗する場合は英語などの語学力も必要となります。

3.旅行業界の動向

旅行業界は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより大きな打撃を受けました。インバウンドの停止、外出自粛、行動制限などの措置により、観光客数は急激に減少し、旅行業界全体の収益は大幅に減少しました。市場も急激な縮小を見せ、2020年には外国人観光客数が9割、国内旅行客数も5割減少しました。特に大都市や観光地では宿泊率が急激に低下し、多くのホテルや旅館が閉鎖を余儀なくされました。

しかし、行動制限が解除されると、旅行する人の数は徐々に増加し、2023年にはコロナ禍前2019年の9割の水準まで回復しました。また、コロナ禍を経て旅行客のニーズも変化し、業務のデジタル化や省力化に取り組むようになりました。例えば、ホテル独自のオンライン予約システムやセルフチェックイン機の導入が進み、働く側の負担を抑えつつも旅行者が安心して旅行できる環境が整えられています。また、国内旅行や自然豊かな地域への旅行の人気が高まっており、旅行業界もこれに対応したサービスを提供しています。

4.旅行業界で働く魅力

旅行業界で働く魅力を2つ紹介します。

語学力が伸ばせる

まず、旅行業界は国内外の旅行を扱うことが多く、グローバルな視点で語学力を生かした仕事ができることが魅力です。海外での旅行の手配や海外からのインバウンド客の取り込み等で語学力が必要になる場面が多いです。

達成感を味わえる

旅行業界は創造力を発揮できる場でもあります。ターゲットとする旅行客のニーズから、新しい旅行プランやツアーを企画し、提供することができます。また、自分が企画した旅行プランで旅行客を喜ばせることができ、実現できた時に達成感を感じることができるのも大きな魅力です。

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5.旅行業界の大変なところ

次に旅行業界で働くにあたって、大変に感じる点について解説します。

人手不足

コロナ禍による行動制限が解除されて以降、インバウンド客を中心に旅行をする人が急激に増加しました。そのため、旅行業界のサービスを利用する人が増え、業界全体で人手不足が顕著となっています。DX化やデジタル化によって省力化の取り組みは行われていますが、それでも根本的な解決には至っておらず、今後のしばらく人手不足は解消しないでしょう。

繁忙期の長時間労働

年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期や繁忙期直前はツアーの手配や対応に追われることが多く、長時間の勤務となってしまうことが多く、体力的、精神的な負担が多くなります。一方で連休がない月や平日などの旅行客が少なくなる時期は業務量が減り、休みがとりやすくなる傾向にあります。人が少ない平日に休める一方、多くの人が休みの日は仕事となるため、他業界の友人と休日が合わないというデメリットがあります。

クレーム対応

旅行にトラブルはつきものです。自然災害で交通機関が止まってしまった、手配のミスがあったなど例を挙げればきりがありません。このようなトラブルが発生したときに対応に当たるのが旅行会社です。そのため、お客様からのクレーム対応やトラブルの対応などでストレスが溜まる場面が多くなります。そのため、お客様の対応に当たるには精神面の管理が重要となります。

6.旅行業界の給料

旅行業界の給料は、職種や企業規模、地域によって異なります。一般的には、初任給は他の業界と比べて平均的です。例えば、厚生労働省の調査では旅行会社の平均年収は540万円となっています。しかし、経験を積むことで昇給やボーナスが期待できます。

また、旅行業界の大手企業では、待遇や福利厚生が充実していることが多いです。例えば、大手旅行会社では住宅手当や通勤手当、健康保険や年金制度などが整備されています。一方で、中小企業やスタートアップ企業では、待遇に差がある場合があります。しかし、これらの企業では、柔軟な働き方ができたり、社員一人ひとりの意見が反映されやすいという利点もあります。

下の記事ではホテル業界での給料について解説しています!

7.旅行業界の大手企業3社の紹介

JTB

日本最大手の旅行会社で、国内外の旅行プランを提供しています。豊富な経験と信頼性のあるサービスが特徴です。JTBは、顧客満足度の向上を目指し、多様な旅行商品の開発やサービスの提供に力を入れています。

HIS

海外旅行に強みを持つ旅行会社で、価格競争力があります。HISは、格安航空券や宿泊プランを提供することで、多くの旅行者に支持されています。また、現地サポートが充実しており、安心して旅行を楽しむことができます。

楽天トラベル

オンライン予約プラットフォームとして、多様な宿泊施設を取り扱っています。楽天トラベルは、インターネットを活用した便利な予約システムを提供し、手軽に旅行の計画を立てることができます。多彩な宿泊プランやポイント制度が魅力です。

8.旅行業界と関連性の高い業界

旅行業界は、多くの関連業界と密接に関わっています。ここでは、旅行業界と関係の深い業界を4つ紹介します。

運輸業界

旅行客が目的地に到達するために不可欠な交通手段です。航空会社や鉄道会社などの会社は旅行業界と連携して、座席の予約や手配を行います。また、遅延や運休が発生した場合は切符の取り扱いや便の振り替えなどで旅行会社と連携して対応に当たることになります。

ホテル業界

旅行客が宿泊するための施設を提供します。ホテルや旅館は、旅行会社と連携して宿泊プランを提供し、旅をより快適にするためのサポートを行います。

下の記事では、一般的なホテルスタッフの仕事内容などを解説しています!

観光業界

 観光地や観光施設を運営し、旅行者に対して観光スポットやアクティビティを提供します。観光業界は、旅行業界と協力してツアーの立ち寄り地点を追加したり、お土産屋に停車することで観光資源の活用を図り、旅行客を呼び込むための工夫を行います。

レジャー産業

 テーマパークやレジャー施設、エンターテインメント施設を運営し、旅行者に対して娯楽を提供します。レジャー産業は、旅行業界と連携してパッケージツアーの企画やチケット販売を行います。特に大規模なレジャー施設を利用するツアーを提供することで大きな利益が発生することが多いことから、会社を上げて営業活動を行うことが多く、旅行会社の売り上げを押し上げる重要な産業となります。

9.まとめ

旅行業界は、多様な旅行サービスを提供する重要な産業であり、人々に喜びと感動をもたらします。新型コロナウイルスの影響により大きな打撃を受けましたが、その後の旅行者数の回復で業界全体が活性化している時期です。旅行業界は魅力のある仕事であり、さまざまな経験を積むことができます。旅行業界でのキャリアを考えている方は、これらの点を踏まえて、自分に合った職場環境や働き方を探してみましょう!