【未経験OK】一緒にホテル業界向けの自己PRを作ってみよう!作成方法と例文を紹介

ホテル業界に就職するにあたり、必ずと言っていいほど考えないといけないのが自己PRです。

志望するホテルの人事担当者に「この人と一緒に働きたい!」と思ってもらうためにも、入念な準備をしよう!

この記事を通してあなただけの魅力的な自己PRを作ろう!

この記事の目的
①自己PRの書き方と、ホテル側が書いてほしい内容を理解する。
②質の高い自己PRを書けるようになる

1.なぜ自己PRが重要なのか

自己PRは、あなたという人物を企業にアピールする唯一無二の機会です。 数多くの応募者の中から、あなたを選んでもらうためには、あなたの強みや経験、そしてなぜそのホテルで働きたいのかを明確に伝える必要があります。

目指す”ホテリエ”を明確にする

自己PRを作成する前に、あなたの目指す「ホテリエ」像を明確にしましょう。 そうすることで、仕事を通じて、ホテルにどのように貢献できるか、あなたの強みが明確になってくるはずです。

ホテリエの仕事は大きく5つの部門(宿泊部門、料飲部門、宴会部門、調理部門、営業管理部門)に分かれ、それぞれで求められる役割が大きく異なります。

あなたはどの部門で活躍したいですか? 一度、それぞれの部門について詳しく調べてみましょう。

1.宿泊部門

主なお仕事:フロント、ドアマン、ベルパーソン、コンシェルジュ

宿泊部門は、ホテルの顔とも言える重要な部門ですね。お客様との最初の出会いを創り出す、やりがいのある仕事だと思います。宿泊部門の魅力について、さらに具体的に深掘りしてみましょう。

宿泊部門の魅力
  • お客様からの感謝の言葉: 直接感謝の言葉をいただける機会が多く、やりがいを感じやすいです。
  • お客様との直接的なコミュニケーション: 様々なバックグラウンドを持つお客様と直接関わり、その人らしいおもてなしを提供できます。
  • 多様な仕事内容: フロント業務だけでなく、コンシェルジュ、ベルスタッフなど、様々な仕事に挑戦できます。
  • ホテル全体の動きを把握できる: ホテル全体を俯瞰できるため、自身の成長に繋がりやすいです。

2.料飲部門

主なお仕事:レセプショニスト、ウェイター、バーテンダー、ルームサービス

料飲部門は、お客様に食事を通して特別な体験を提供する、とても魅力的な仕事ですね。料飲部門の魅力について、さらに具体的に深掘りしてみましょう。

料飲部門の魅力
  • チームワーク: 厨房スタッフや他の部門のスタッフと協力して、お客様に最高のサービスを提供します。
  • お客様との触れ合い: 食を通じてお客様と直接的なコミュニケーションを取ることができ、喜びや感謝を直接感じることができます。
  • 多様な仕事内容: レストラン、バー、ルームサービスなど、様々な場所で働くことができ、毎日が新鮮です。
  • 食に関する知識の向上: 料理やお酒に関する知識を深めることができ、食文化に興味がある方にとっては、学びの多い仕事です。

3.宴会部門

主なお仕事:宴会予約管理、宴会サービス

宴会部門は、ホテルにとって非常に重要な役割を担っていることがよくわかります。お客様の大切な思い出を彩る舞台を創り出す、やりがいのある仕事ですね。宴会部門の魅力について、さらに具体的に深掘りしてみましょう。

宴会部門の魅力
  • 達成感: 大規模なイベントを成功させた時の達成感は格別です。
  • 大規模なイベントに関われる: 結婚式や大規模な会議など、様々なイベントに関わることができます。
  • 多様な仕事内容: 会場設営、サービス、料理の提供など、幅広い業務に携わることができます。
  • チームワーク: 厨房スタッフ、宿泊部門、営業部門など、様々な部門と連携して仕事を進めます。

4.調理部門

主な仕事:シェフ、ブッチャー(肉のカット専門)、パティシエ(スイーツ専門)、ガテマンジャー(冷製料理専門)

調理部門は、ホテルの食事を通じてお客様に最高の体験を提供する、とても重要な部門ですね。調理部門の魅力について、さらに具体的に深掘りしてみましょう。

調理部門の魅力
  • お客様からの感謝: 料理を通して、お客様から直接感謝の言葉をいただける機会が多く、やりがいを感じやすいです。
  • 料理の創造性: 新しいメニューを開発したり、既存のメニューを改良したりと、創造性を活かせる仕事です。
  • チームワーク: 厨房スタッフと連携して、一皿の料理を作り上げます。
  • 食に関する知識の向上: 様々な食材や調理法を学ぶことができ、食に関する知識を深めることができます。

5.営業管理部門

主な仕事:セールス、企画マーケティング、総務、人事

営業管理部門は、ホテル全体の運営を支える縁の下の力持ちとして、非常に重要な役割を担っています。営業管理部門の魅力について、さらに具体的に深掘りしてみましょう。

営業管理部門の魅力
  • ホテルの発展に貢献: 自身の仕事がホテルの成長に直結し、
  • ホテル全体の視点: ホテル全体を俯瞰し、戦略的な視点で仕事を進めることができます。
  • 多様な仕事内容: セールス、マーケティング、広報、人事など、幅広い業務に携わることができます。
  • キャリアアップ: ホテルの経営層へのステップアップも期待できます。

履歴書では皆さんのなりたい職種に応じて内容が変わることになります。履歴書を書く前にもう一度どのような仕事内容なのか?自分の目指すホテリエがどんな姿なのか?しっかり把握しましょう。

2.自己PRの内容を考えよう!

目指すホテリエ像が決まったら、次は自己PRで何を伝えたいのかを具体的に考えていきましょう。この記事では、自己PRの作成を、「書く内容を考える」「書き方」 の2つのステップに分けて解説します。これは、文章作成中に内容と表現がごちゃ混ぜになり、良いアイデアが浮かんでいても上手く伝えられない、といったことを防ぐためです。

自己PRを書く前に、じっくりと内容について考えてみましょう。

1.志望するホテルが求める人物像を調べよう

まずは目指すホテルがどんな人と仕事をしたいと考えているか(求める人物像)を調べてみましょう。ここと全く方向性の異なる自己PRをしても空振りとなり不採用になる確率が高くなるので必ずチェックし、求める人物像と比較して自分はどうか?について考えてみましょう。例えば、ニッコーホテル等を運営する株式会社オークラニッコーホテルマネジメントの求める人物像を見てみましょう。求める人物像はホテルの会社のサイト内採用関連のページから見ることができます。ここでは求める人物像(抜粋)として

・サービスのプロのみならずマネジメントのプロを目指す向上心
・国内外問わず積極的に活躍の場を広げられるチャレンジ精神
・本社とホテル現場との潤滑油としての役割
・常にお客様にご満足していただけるサービスを提供し続ける目線

と書かれています。あなたの長所をPRするにあたって、この人物像に沿った長所を書くようにしましょう。

2.長所を見つけよう

では次にあなたの長所を見つけてみましょう。ホテルの求める人物像に近い長所を見つけることが最も理想的ですが、どうしても長所が見つからない…という場合は以下の3つを実践して一度自分を振り返ってみましょう。

・これまでの人生(中学生、高校生の時)で活躍したこと、頑張ったこと、得意だったことを思い出してみる
 →明るかった、集中力があるetc


・周りの人に聞いてみる
 →すぐに仲良くなれる、意見をまとめるのが上手い etc

・履歴書によく書かれる長所を調べ、そこから選ぶ

いかがでしょうか?いくつか長所を見つけることはできましたか?長所が見つからない!という方は、自分の大まかな特徴をもっと具体化してみましょう!例えば、優しい→具体的にどういうときにどのように優しいのか、このように掘り下げることで、自分だけの魅力的な長所を見つけやすくなります。自己PRでは「この人と話してみたい」と思ってもらうことが重要です。長所はきちんと自分にあったものにしましょう。

自己PRを書こう!

ここまでで書く内容は整理できたと思います。ここで考えた内容を自己PRのフォーマットにあてはめて、組み立てれば完成です。あと少し!頑張りましょう!(ステップ番号は通しになっています。)

3.自己PRに書く長所を一つ選ぶ

2.で見つけたあなたの長所と志望するホテルの求める人物像を照らし合わせて、自己PRに書く長所を一つ選びます。

ここで大事なのが、自己PRで取り上げる長所は一つに絞るという事です。

2つ以上書いてしまうと自己PRを読む側、聞く側が「結局この人はどんな人なんだろう?」と思われてしまい、あなた自身の人物像のイメージを把握しにくくなります。

4.長所を生かせたエピソードを1つ挙げる

これから(1)で見つけた長所が生かせたエピソードを書きます。

まず、あなたがその長所が生かせた課題を考えましょう。凄いエピソードである必要はありません。長所を生かして乗り越えた苦労したエピソードを書きます。

私は計画性が最も発揮できたエピソードとして、学生時代にゼミ、アルバイト、資格の勉強を両立できた事を書くことにしました。

5.乗り越えた課題、壁を考える

(2)で考えたエピソードを通して乗り越えることができた課題、壁を書きます。

私はゼミ、アルバイトがある中で英語の資格の取得を目指す事を書きます。

6.長所を生かしてどのようにして課題を解決したかを考える

次にその課題をどのように解決したかを書きます。この時、長所を生かせていることを忘れずにアピールしましょう。

私は資格試験の難易度、日時から逆算してゼミやアルバイトの隙間で1日1日で何をするか、1週間でどのレベルまで勉強するかを徹底的に計画し、計画通りに学習を進めたことを書きます。

7.(6)の結果を考える

長所を生かして課題を解決した結果どのような成果が得られたのかを結果という形で考えます。

5,6,7の内容でエピソード中であなたの長所を「5,どんな課題に対して」「6.どのように長所を生かして」「7.結果どうなったか」の一連の流れが説明できたことになります。

これで、エピソードを通して伝えたい長所を説得力を持たせた状態で伝えることができるようになりました。

私はゼミ、アルバイトと両立しながら資格試験に合格できたことを書きます。

8.最後に書く意気込みを考える

ここでアピールする長所をつかってホテルに貢献できることを1言で表します。自己PRを書くときに7で終わりにしてしまう方が多くいますが、それだけではもったいないです。あなたはこの自己PRを志望するホテルに就職したいという意思をもって書いています。せっかくのアピールの場ですから、最後にホテリエとしてどう活躍したいかや、どのような仕事がしたいかなど、最後に向けて意気込みを一言で述べておくと、ホテル側もあなたの熱意を感じることができます。ぜひ書いてみましょう!

例)この計画性を生かし、仕事を進めることで、御社に貢献したいと考えております。

9.(3)~(8)をつなげて自己PRの文章を完成させる

最後にこれまで考えた文をつなげて完成です。

満足いく自己PRはできましたか?おそらくホテルの求める人物像に沿いつつもあなたの良さを散りばめた良い自己PRの分ができたと思います。

下の文章が完成した自己PRの例文です。仮にここで満足いかない文章である場合は、これまでに踏んできた手順のどこかに満足のいかない点があります。

なんとなく満足いかないなあ…ではなく、土の手順で考えた内容、文書が納得いかないのか特定し、改善するようにしてください。でないと他の内容までクオリティが下がってしまい、本末転倒となってしまいますので注意しましょう!

(3)私の長所は計画性がある所です。
(4)大学1年のころ、ホテル業界でより活躍するため、ゼミ、アルバイトがある中で英語の資格の取得を目指しました。
(5,6)しかし、勉強に充てられる時間が限られていたことから、資格試験の難易度、日時から逆算してゼミやアルバイトの隙間で1日ごとに何をするか、1週間でどのレベルに到達するかを徹底的に計画し、計画通りに学習を進めました。
(7)その結果、ゼミ、アルバイトと両立しながら資格試験に合格することができました。
(8)この計画性を生かし、ホテリエとして仕事を進めることで、御社に貢献したいと考えております。

10.チェック

最後に絶対に怠ってはいけないのが文章、内容のチェックです。

誤字脱字はもちろんのこと、文章の筋が通っているか、口語的な表現が入っていないか、間違った情報や誤解を与えてしまうような表現、言い回しはないか等慎重に確認しましょう。

確認で問題なしであれば晴れて自己PRの完成です!

3.自己PR文を書くときのポイント

これであなたも自己PRの文章を書けるようになったと思いますが、書く際に参考にしてほしい自己PRの例文を3つ紹介します。良い点も共に書いていますので、フォーマットがしっかりしていることや、長所の伝え方、熱意の伝え方などを感じ取っていただけたら幸いです!

例文①

私の長所は計画性がある所です。大学1年の頃、ホテル業界で活躍するため、ゼミ、アルバイトがある中で英語の資格の取得を目指しました。しかし、勉強に充てられる時間が限られていたことから、資格試験の難易度、日時から逆算してゼミやアルバイトの隙間で1日ごとに何をするか、1週間でどのレベルに到達するかを徹底的に計画し、計画通りに学習を進めました。その結果、ゼミ、アルバイトと両立しながら資格試験に合格することができました。この計画性を生かし、難しい仕事でも淡々とこなし、貴社に貢献したいと考えております。

良い点
・ホテリエになりたいという熱意を伝えることができている
・意気込みで具体的にどう貢献したいかが明示されていて、読み手が想像しやすい

例文②

私は苦手なことでも真剣に取り組み、克服する力があります。
大学の専門科目が苦手で、テストの度に周りより低い点数を数教科でとっていました。
このままではいけないと感じ、クラスで私の苦手な科目を得意とする友達に勉強方法を教えてもらったり、授業外に予習復習の時間を自主的に取るよう心がけました。
結果、専門科目の理解がすすみ、高得点を毎回取れるようになり、極度の苦手意識も克服できました。
貴社で働いていく上で時には困難な壁に当たってしまうこともあると思います。
そんな時でも、地道に一つずつできることをこなして成長できるホテリエになっていきたいです。

良い点
・紹介する長所を先に出している
・長所を生かしている場面を日々の生活から上手く見つけられている
・経験から最後の意気込みまで内容がうまく繋がっており読みやすい文章になっている

例文③

私はマネジメント力があります。どんな状況でもチームで冷静かつ柔軟に対応することができます。学生時代に非常に多くのお客様が来店されるカフェでアルバイトしていたのですが、多忙を極める中でドリンクの提供ミスが頻発していました。そこで、持ち前の協調性を生かし、迷ったときは一度冷静になって状況を俯瞰し、どうすればチームで最も効率的に仕事を回せるかを考え、行動しました。結果的に、提供ミスの数を減らすことができました。忙しい時こそ冷静になって全体を見れるマネジメント力をホテリエとして生かし、貴社のホテリエのようにゲスト全員を笑顔にできるよう貢献したいと考えています。

良い点
・経験を詳細に話し、自己PRを読むだけでどうマネジメントでできるのか理解できる文章になっている
・「貴社のホテリエのようにゲスト全員を笑顔にできる」というホテルの求める人物像を強く意識した自己PRを書けている

4.まとめ

今回はホテルの仕事、自己PRに書く内容、書き方、例文を紹介したうえで、一緒に自己PRを作成しました。自己PRはあなたはどんな人か?ほかのホテリエと上手くやっていけるかなどを見極める非常に大切な文章です。

この記事を通して、説得力ある文章を作れましたか?ここで作成した自己PRをもとに履歴書や面接であなたの人柄を志望するホテルに知ってもらい、あなたの目指すホテリエになりましょう!