上野と共に歩むホテル|NOHGA HOTEL UENO TOKYO 総支配人 長谷川圭祐さん

NOHGA HOTEL UENO TOKYOは、地域連携を重視し、アート・食・音楽を軸に展開する特色あるホテルです。スタッフの高いモチベーションと自由度の高い職場環境が特徴で、スタッフ主導のコラボレーションや独自のプロダクト開発を通じて、地域の魅力を発信しています。今回はそんなNOHGA HOTEL UENO TOKYOの魅力に迫りました。

スタッフの想いが形になるユニークな実験場。

   長谷川さんから見てNOHGA HOTEL UENO TOKYOとはどんなホテルだと思いますか?

スタッフが高いモチベーションを持って働ける職場環境を提供することに注力しており、やはりそこに関しては自信もあります。お客様の視点からの評価は正確に把握することが難しい面もありますが、スタッフの高い満足度がサービスの質の向上に繋がると確信しております。この環境が実現できるのは、ユニークな宿泊体験や独自のプロダクト、厳選された客室備品など、スタッフ自らがコラボレーション先を開拓し、ビジネスパートナーとの協力関係を構築する機会を設けております。

「では、コラボレーションしましょう」と合意して、オリジナルのプロダクトを作り、それを実際にお客様に提供できる。現場のスタッフがこういったことを自ら行えるというのは、とても面白いと感じます。

   確かに、このような自由度の高い職場環境や、スタッフ主導のコラボレーション機会は、ホテル業界では珍しい取り組みですね。

もちろん、コンセプトの「ここにしかない1日を作る」から離れないようなものであることはシビアに判断しています。コンセプトに沿った面白いアイデアであれば、それを実現できるというのは若手の方から長年勤めてくださる方まで挑戦する機会があり、非常に魅力的なホテルだと思います。

   入社時にブランドについて知ってもらう機会は設けられているのでしょうか。

設けていますね。現場配属後もホテルの歴史や、ノマドワーカー向けの取り組み、先ほど触れた野村不動産の話などをトレーニングに組み込んでいます。

   では、入社後のトレーニング制度もかなり充実していて、ゼロからのスタートでも安心できる環境があるわけですね。新入社員にとっては心強い材料ですね。

そうですね。このようなコンセプト、特にライフスタイル系のホテルではコンセプトを軸に運営しているところが多いと思います。スタッフがそのコンセプトを理解しているかどうかは、接客の質に大きく影響すると考えています。

地域とのつながりを大切にし、上野の魅力を発信する文化的ハブ。

   今NOHGA HOTELブランドは3施設ありますが、その中でもこのホテルの特徴はどういったところにあるのでしょうか。

そうですね。よく聞かれる質問で、意外と毎回答えに困ってしまうんですよね。答えるとすれば、地域連携を重視していることと、アート・食・音楽を軸にホテルを作り上げていることでしょうか。

地域連携を基に、宿泊されたお客様や食事に来られたお客様に、ホテルで紹介しているプロダクトや食事の食材を通じて、「この街にはこんな面白いものがあるんだ」と知っていただきます。また、ホテルを通して近隣の町を活性化させ、元気にすることを運営の軸に考えています。

NOHGA HOTEL UENO TOKYOは実はNOHGAブランド3施設の中の第1号店なんです。最初から地域連携というコンセプトに特に力を入れて運営してきたホテルです。そのため、客室内のアートへのこだわりや、カードキーに家紋を入れるなど、それぞれのプロダクトもオリジナルで作っています。

また、自社でレストランも運営しているところも魅力ですね。先ほどお話した味噌やお米なども、近隣から取り寄せています。シェフが腕を振るって、例えば近くの味噌農家さんから仕入れた味噌を使って、味噌のパウンドケーキを作ったりしています。

今年もイベントがあったんですが、そこでその味噌パウンドケーキを販売したらとても好評でした。「地域連携というコンセプトを大切にしているホテル」と言うのが一番適切かもしれませんね。

   ある意味、このホテルは地域の究極のショーケースのような存在ですね。メディアというよりは、デザインの展示場といった感じでしょうか。

例えば、先ほど話題に上がった神田の祭りがいい例ですよね。町内会に参加して、実際に地元の方々と一緒に神輿を担ぐ。そこにお客様も加わって一緒に神輿を担ぐという経験は、なかなか他では得られないものです。このホテルで得た知識をきっかけに、紹介された地元の店舗に足を運ぶお客様もいるでしょう。そういった意味で、私たちはある種のパイプ役を果たしていると思います。

NOHGA HOTEL UENO TOKYOは、NOHGAブランドの第1号店として地域活性化の拠点となっています。そんなNOHGA HOTEL UENO TOKYOではどのような人が働いているのでしょうか? 次の記事では、スタッフの雰囲気やキャリア支援のことなどを聞いてみました。